盗掘

恐竜化石は、私たちの地球の歴史を解き明かすための貴重な「証拠」です。
しかし、世界中の発掘現場では、密かに掘り出され、違法に売買される「化石盗掘」の問題が深刻化しています。


⚠️ なぜ化石の盗掘は問題なのか?

  • 科学的価値が失われる:化石は「どこで・どの地層から・どんな状態で」見つかったかという情報が非常に重要です。盗掘によってその記録が失われると、科学的な調査や研究が不可能になってしまいます。
  • 文化財の損失:多くの国では、化石は国の財産とされており、勝手に持ち出したり販売したりすることは法律で禁じられています。盗掘はその国の文化的・学術的資産を奪う行為です。
  • 研究の妨げ:本来なら博物館や大学に収蔵されるべき貴重な化石が市場に流れてしまうと、研究者の手に渡らず、学術的な研究が進められなくなります。

🙅‍♂️ 安易な購入はやめましょう

近年では、オンラインショップやオークションなどで「恐竜の歯」や「本物の化石」と称するアイテムが簡単に購入できるようになっています。
しかし、その中には違法に持ち出された化石が含まれている可能性もあります。

購入する際は、以下の点に注意しましょう。

1. 出どころが明確か?
  • その化石が「どこで発見され、どのような経路で販売されているのか」が説明されているか確認しましょう。
  • 信頼できる業者であれば、「産地証明書」や「輸出許可書」を提示してくれることがあります。
2. 販売者が信頼できるか?
  • 博物館と連携している店舗や、長年化石を扱っている専門業者であれば安心です。
  • フリマアプリやネット通販などで安価に販売されている化石は、違法なルートで入手された可能性があります。
3. その化石が売ってもいいものか
  • 国によっては、化石が「国の財産」とされており、勝手に掘ったり売ったりすることが法律で禁じられています(例:モンゴル、中国、ブラジルなど)。
  • 違法に持ち出された化石を購入してしまうと、買った側にも法的責任が生じる可能性があります。

化石は、地球の過去を知るための大切な資料です。
「カッコイイから欲しい」「安く売っているから買ってみたい」といった気持ちだけで購入してしまうと、貴重な資料を失わせたり、違法な取引に加担してしまうことにもなりかねません。

化石を購入する際は、「どこから来たのか」が明確かどうかを必ず確認しましょう。
もしよく分からない場合は、買わないという選択も大切です。