恐竜時代の空飛ぶ爬虫類。それが翼竜です。
恐竜ではない
プテラノドンなどの翼竜を「空飛ぶ恐竜」と思っている人は多いと思います。
しかし、彼らは分類上「恐竜」には含まれません。
恐竜と同じ時代に生きていた爬虫類であることには違いありませんが、図にまとめると以下のようになります。

モササウルスやプレシオサウルスのような海の爬虫類も恐竜には含まれません。
今から200年ほど前、いくつかの恐竜の化石が発見され、『昔、地上には巨大な爬虫類たちがいた』ということが分かってきました。そこでリチャード・ウォーエンという学者が、当時発見されていた「メガロサウルス」「イグアノドン」「ヒラエオサウルス」を含む生物群にDinosauriaという名前を付けました。これを英語ではダイナソー、日本語では恐竜と言います。
この時に、すでにいくつかの翼竜や魚竜の存在は知られていましたが、リチャードはそれらを恐竜には含めませんでした。
とはいえ、彼らも同じ時代に活躍したカッコいい爬虫類であり、我々の大先輩であることに違いありません恐竜と区別せずに、どんどん好きなやつを推していきましょう!!
翼の仕組み
翼竜の翼は、前脚が変化したものです。
現代の鳥やコウモリも同様に前脚が翼になっていますが、その構造は全く違います。
鳥は指がほとんど退化し、腕や手から羽が生えています。
羽をむしり取ってしまうと、いわゆる手羽先や手羽元になります。

コウモリは手の指が長く伸びていて、指と指の間に皮膚でできた膜が張っています。まさに「傘」と同じような構造ですね。

そして翼竜の場合はと言うと──
親指・人差し指・中指はそのまま指として使います。(この指が無い種もいます)
そして薬指が長く長く伸びて、それと脇腹、脚に囲まれた範囲に大きな膜が張っています。

ほぼ薬指のみで翼を支えているなんて驚きですね。
飛べたのか
翼竜は空を飛ぶ生き物として知られていますが、実は「本当に羽ばたいて飛べたのか?」という疑問は長年議論されてきました。
こんな立派な翼を持っていながら、飛べないなんてことはないと思いますが──
最大の翼竜 ケツァルコアトルス は、翼を広げると10メートル以上、まるで「キリンに翼が生えた」ほどの大きさです。
こんな巨大な生き物が、自力で離陸できたのでしょうか?
さらに、現代の鳥には翼を羽ばたかせるための強力な筋肉があり、その筋肉が付着する竜骨突起という骨があります。
しかし、翼竜の化石にはこの骨が見つからず、「羽ばたくための筋肉がなかったのでは?」と考えられていました。

I, Toony, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
しかし、最近の研究で、翼竜にも竜骨突起に相当する骨があったことが判明しました。
これは、積極的に羽ばたいていた証拠です。
さらに、翼竜は鳥にはない「手」を持っています。
両手と両足を使って地面を蹴り、四足でジャンプするように離陸していたと考えられています。
以上のことから、翼竜は単なる滑空ではなく、現代の鳥のように羽ばたいて自由に空を飛んでいたというのが現在の通説です。
