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白亜紀の終わりに北アメリカで大繁栄した、ハドロサウルス科(カモノハシ竜)の植物食恐竜で、頭にトサカのあるレガリス種と、トサカの無いアネクテンス種が確認されています。
目立った武器などはありませんが、ティラノサウルスの攻撃を生き延びたこともある、なかなかタフな恐竜です。
奇跡の皮膚化石
エドモントサウルスの話で絶対に外せないのが、皮膚の痕跡が残った「ミイラ化石」です。
ふつう化石といえば骨だけですが、エドモントサウルスの場合、体表のウロコの並びや細かなシワの質感まで、生きていた頃に近い状態で見つかることがあります。
おかげで、背中に細かなウロコが敷き詰められていたことや、頭部に肉質のとさかがあったことまで判明しています。
骨だけではわからないリアルな姿を教えてくれる、貴重な化石です。

Henry Fairfield Osborn, Public domain, via Wikimedia Commons

Etemenanki3, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
ティラノサウルスとの死闘
エドモントサウルスは、あのティラノサウルス・レックスと同じ時代・同じ場所に生きていました。
当然、格好の獲物として狙われることも多かったはずです。
実際、あるエドモントサウルスの尾の骨には、ティラノサウルスに噛まれたはっきりした傷跡が残っています。
しかも、その傷が「治りかけている」のです。
つまり、最強の捕食者に噛みつかれながらも、なんとか逃げ延びたということ。
ただ食べられるだけの存在じゃなかったことが、骨から伝わってきます。

(右下の写真はティラノサウルスの歯を当てている)
Carpenter, Kenneth, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons
極寒の地での暮らし
エドモントサウルスの化石は、現在のアラスカにあたる高緯度の地域からも見つかっています。
当時の北極圏も、冬には日が昇らず雪が降るような厳しい環境でした。
長い間、冬になると南へ大移動していたと考えられてきましたが、最近の研究では、そのまま移動せずに冬を乗り越えていた可能性も出てきました。
暗くて寒い冬でも、その場にある植物をたくましく食べて生き抜いていたのかもしれません。
どこまでも大きく
私たちと同じように、多くの恐竜は大人になると成長が止まります。
ところがエドモントサウルスは、骨の組織を調べると、大人になってからも一生をかけてじわじわ成長を続けていた可能性があることがわかりました。
長生きすれば体も大きくなるため、全長13メートルを超えるような超大型の個体もいたと考えられています。
もはやティラノサウルスも簡単には手を出せないサイズです。

Jean Doremus Edwards from Houston, USA, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
研究史
エドモントサウルスという名前は、「エドモントのトカゲ」という意味です。
最初の化石がカナダ・アルバータ州の「エドモントン層」という地層から見つかったことにちなんで、1917年に命名されました。
その後、よく似た「アナトティタン」という恐竜が別に発見され、長年にわたって「別の種なのか?」と論争が続きました。
しかし近年の研究で、これらはエドモントサウルスの成長段階や個体差の違いにすぎないとわかり、同じグループにまとめられました。
発見から100年以上たった今も、状態のいい化石が次々と出てきています。
恐竜が実際にどんな姿をしていたのかを教えてくれる、古生物学界でも特別な存在です。

分類
恐竜
- 竜盤目
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- ランベオサウルス亜科
- ハドロサウルス亜科
- カムイサウルス
- マイアサウラ
-
エドモントサウルス
- 周飾頭類